一般財団法人 北海道難病連

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北海道難病連からのお知らせIBDブックレット「IBDがラクになる本」の紹介:推薦の言葉

IBDブックレット「IBDがラクになる本」発行に当たって、札幌厚生病院の須賀院長様と、「いきいきライフ」の吉田先生様から推薦の言葉をいただきました。

▼札幌厚生病院院長:須賀 俊博先生
筆者の高田さんは私の勤務する病院で闘病生活を送られた方です。
体験談にもあるように、同様の苦しみを強いられている仲間のために患者会を発足させたいと、 IBD講演会の最後に、クローン病の小形さんと共にその必要性を熱っぽく訴えられた、そのシーンは今でも忘れ難いものです。
小形さんは、私が主治医でした。
当時、クローン病は今以上に稀な病気で、医学界における知見はまだまだ乏しく、その疾患を前にして大変困惑しました。
そして、なによりも彼の病歴とその病状の悲惨さには愕然とさせられました。
当時の治療法はまだ外科手術が主流で、再発するのは病変を完全に切除せず残してしまうことによると考えられておりました。
そのため数回の再発、再手術の繰り返しでたちまち短腸症になってしまい、彼もその一人だったのです。静脈栄養から一生離れられない状況でした。
ご承知のようにクローン病や潰瘍性大腸炎は欧米に多く、日本でも食事の欧米化に伴い近年になって増加してきた疾患です。
そのため日本では食事が注目され、医療保険制度の利点もあって、栄養療法が発展してきました。
しかし多くの場合、絶食や低残渣食を長期に続けることが困難となり、普通食に戻るとすぐに再発してしまうのです。
そんなジレンマのなか、出会ったのがケンブリッジ大学のハンター博士によるエリミネーション・ダイエットという食事療法で、クローン病の維持療法としてステロイド治療とほぼ同程度の効果が認められたというものです。
さっそく栄養士さんに相談したところ、当時の吉田栄養課長は私の期待をはるかに上回る活躍をみせてくれました。
その成果が「いきいきライフ」発刊へと発展したのです。
もちろんそこには患者会の協力があってのことでした。
科学的根拠の無いものを患者さんに押し付けたとの強い非難を受けたこともありましたが、これを遵守した多くの患者さんから喜ばれたことで続けてこられました。
 そして、このような形で患者会(北海道IBD)に引き継いでいただけることに大変感激しております。
また、最近では厚労省の班会議でも食事療法を見直そうとしていますので、さらに改善されていくものと期待しています。
この書には患者さんの視点から見た食事療法と、それを自ら実践していくにあたっての心構えが詳しく説かれており、医療者側からの指導書とは一線を画すもので、この点において過去に例を見ない優れたものです。
潰瘍性大腸炎においても食事を選ぶことで薬剤から離れられる希望を与えてくれます。また「気持ち切り替え療法」は私たち医療者にはとても及ばない、闘病生活の経験あればこその説得力があり、私自身にも教えられることが多々ありました。
 その意味においても深く感謝いたします。
最近は研究成果も上がっており、科学的データーに基づいた新しい治療法もどんどん見つかってきています。
 皆さんがこんな苦労から解放される日が近いものと確信しています。 それまでに大切な腸を短くしてしまうことのないよう大事に扱ってください。
この書はその為のよきバイブルと思います。
▼北海道IBD食食事療法研究会代表:吉田 典代先生
このたび患者会・北海道IBDの事業の一環としてブックレットを発行するとの事、大変喜ばしく思っています。
その第一号として高田さんが潰瘍性大腸炎と診断されて今日に至るまで、病気とどう向かい合い家族とともにどう歩んできたか、紹介してくださいました。
高田さんが診断された88年ころはIBDといっても関係以外の方々には知られていませんでした。
もちろん食事については病気に与える影響はないというドクターも少なくありませんでした。
栄養士の立場からはどのように対応するか途方にくれたことが思い出されます。
しかし現在はどのような治療が行われても食事を守っていかなければ治療の効果は上がらないことが解明されるようになり、大変好ましいことでやりがいの仕事であるなと思っています。
IBD食は年々研究が進み、見えなかった部分が病態にどのように反応するのか分かるようになってきました。
食品の成分、調味料の成分、自分の病態・どの部位がトラブルなのか、そして消化吸収のメカニズムを理解することが改善につながります。ここ8年間、クローン病に携わる栄養士が集合して全国共通のIBD食のマニュアルを作成し、専門医や専任栄養士のいない地域にも配布されていくという段階まで作業が進められています。
病院に通うだけではだめなのです。人間誰でも生きている以上一つや二つ大きな悩みを持っています。
それらのマイナスになる部分をどうクリアし日々の生活を営むか、ここのところが人によって異なります。
自分だけがどうしてこのような病気になったのかと思ってはいけない。
努力して病気を克服した人と、いつも自分だけがと思いながら病院で治してもらおうと思っている人では大きなハンデイがあります。
病院は患者さんにあった治療を行っていますが、すべては患者さん自身が病気の改善に努力をしているかどうかに掛かっているのです。
気持ちの持ちよう・気持ちを切替えで生活が変わると強く思っています。

 皆さん方自身が主治医です。そして栄養士です。自分がどのようにすればよいのか本人が一番良く知っています。このブックレットによって、このことをより理解していただけることを願って、私の推薦のことばに代えさせていただきます。 (「いきいきライフ」編集者 )

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